はちみつ色の太陽
 




もうスッカリ形の崩れてしまったポニーテールを解いて頭を左右に振れば、長い黒髪が頬を撫でた。


そうそう、確か……あの学校一イケメンでクールな日下部くんが、甘い笑顔を見せながら可愛いネコと戯れてる(たわむれてる)そんな夢を見たんだ。


朝、日下部くんのことを考えていたからかな?


だからそんな、絶対にあり得ない夢を見ちゃって、ある意味とっても貴重な体験をしたような気も――――



「それでっ!?なんで、あんなことになってたのよ!?」


「…………え?」


「なーに、今更知らばっくれてんの!?陽くんとのことよ!!なんで、美月が陽くんと一緒にいたの!?しかも、お姫様抱っことか……今、学校中はその話題で持ちきりだよ!?」



……………なんですと?



 
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