はちみつ色の太陽
 


「え……えっ!?あ……っ、ご、ごめんっ!!」


「お前……やる気あるのかよ……」


「う……、ご、ごめんなさい……」


「そんなんじゃ、マジでスポーツ祭までに間に合わないぞ」



言いながら、呆れたような溜め息を吐き出す日下部くんを前に、思わず血の気が引いていく。


ああ、もう……!

本当に、何やってるんだろう私……!


日下部くんのことを意識し過ぎて、考え過ぎて……アーチ作りの作業が疎かになるなんて。


だけど次の瞬間、恥ずかしさで赤くなった顔を隠すように俯けば、不意に……ゆっくりと伸びてきた日下部くんの手が、私の頬に触れた。


 
< 330 / 461 >

この作品をシェア

pagetop