はちみつ色の太陽
 



「……えっ、」

「……おいっ!!」



不注意中の、不注意。

足元にあった画用紙に気付かずに、見事に踵(かかと)で踏んづけた私の視界は、必然的にグラリと大きく揺れた。



「っ、」



――――あ、ヤバイ。倒れる。


そう思った時にはもう、後の祭りで。


反射的に両目を瞑って(つぶって)、このあと来るであろう衝撃を待ち受けた。


と。

その瞬間、突然、腕が力強く引かれて……



「、」


―――そのまま。身体が、温かい何かに包まれた。


 
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