はちみつ色の太陽
「……っ、ぶね」
「っ、」
気が付いたら、私は日下部くんの腕の中にいた。
恐る恐る視線を上げた先。
そこには近過ぎるほど近くに、日下部くんの洗練された綺麗な顔があって、私は声も忘れて固まってしまう。
え、え……?今……何が……
「……ケガ、してない?」
そう言う日下部くんは、驚くほど至近距離で心配そうに私を見つめる。
放心状態の私は、曖昧に頷くことしかできなくて。
だって、ちょっと待ってよ、コレって、まさか……
しゃがみ込む日下部くんに、馬乗りになるような形で抱え込まれている私。
旗から見たら、まるで私が日下部くんを誘惑するように跨って(またがって)、キスでもしそうな体勢だ。