はちみつ色の太陽
「みず、しまくん……?」
「えー……と、確か、日下部と一緒にいた……ミツキちゃん、だっけ?」
私を見て目を見開いたまま固まっていた水嶋くんは視線同様、人混みを掻き分けて私の前まで来ると、爽やかな笑顔を見せた。
ど、どうして水嶋くんが、またウチの学校に……?と、思ったけれど。
もちろん、スポーツ祭を見に来た以外の理由があるはずもない。
「え、と。はい。美月、です。覚えていただけて光栄です……」
「ハハッ、なんだよそれ。まぁでも、あの時は、ちょっと取り乱しちゃって挨拶も、きちんとできなかったしね……。改めまして、水嶋です。よろしくね?」
「は、はいっ。よ、よろしく?」
「なんで疑問形?」