はちみつ色の太陽
 



「え、と……今日は、なんの競技を見に来たの?私、一応実行委員なので、もし場所がわからなかったら案内するよ?」


「ああー…、うん。なんの競技を見に来た……っていうか………日下部は、なんの競技に出るの?」


「日下部、くん?」


「……うん。もしかしたら、あいつが水泳に出るんじゃないかなぁと思って、それで来てみたんだけど」



言いながら、眉尻を下げた水嶋くんは、きっと日下部くんのことを今でも信じている一人なんだろう。


あの日、あんな風に突き放されても。


それでも、水嶋くんは今でも日下部くんのことを心のどこかで信じてくれている。


やっぱり……日下部くんは、すごくみんなから愛されてるんだね。


…………だけど、


 
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