はちみつ色の太陽
潤と同様。興奮冷めやらぬ様子の水嶋も、俺を真っ直ぐに見つめると数回、瞬きを繰り返して呼吸を整える。
だけどそれで治まるほど、水嶋が落ち着く様子はなくて。
「日下部……っ、お前、全然、練習不足だよ……っ!そんなんじゃ、レギュラーなんて、ゼッテー取れねぇぞ……っ」
「……ああ、これから、また頑張る」
「遅ぇーんだよ!どれだけ、俺がお前のこと待ってたかわかるか!?」
涙声でそんなことを言う水嶋に、思わず喉の奥が熱くなった。
どうしてこう、潤も水嶋も、放っておいてくれないんだろう。
こんな、逃げてばかりだった俺のことを、今日まで飽きずに待ち続けてくれていた。
改めて、それに気が付いた時。
自分は心底、幸せ者だと思い知らされて、また胸が熱くなる。