はちみつ色の太陽
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「そ、そんな……それじゃあ―――――それじゃあ私は、もう二度と、水泳はできないんですか!?」
3年前の夏。
紫外線アレルギーと診断された私は、縋るようにそう、お医者さんに尋ねた。
小学生の頃、偶然近所のスイミングスクールに通い始めたら、そこでは元オリンピック選手だったコーチが指導をしていて。
コーチが教えるのが上手だったこともあり、自然と泳ぎが上達していき、それに伴って私自身も泳ぐことが好きになった。
中学に入ってからも、迷うことなく水泳部に入部して、運良くレギュラーも貰えた。
偶然、調子が良かった時に出た大会では、ベストタイムで一位を取ることもできて。
元々色白で、どんなに太陽の下にいようと真っ黒になれず、中途半端な、はちみつ色に焼けた肌。
目の下のそばかすと、ショートカットの黒髪は塩素で傷んでいたけれど、私はその全てを何よりの勲章だと思っていた。