はちみつ色の太陽




「……ミドリ、おはよう。今日も暑いね?」


「ねぇ。この梅雨のジメジメした感じ、どうにかならないのかな?」



投げられた挨拶に笑顔で返事をすれば、私と同じように制服の襟元を仰ぐ彼女は、額に滲んだ汗を拭いながら小さく笑う。


足を止め、そんな彼女を待っていれば、パタパタという足音が廊下に響き、駆け足で私の隣に並んだ彼女―――ミドリの姿に、思わず笑みが零れた。


ショートカットの似合う小顔に整った顔立ちをしたミドリは、その外見通り性格も明るく快活で、男女共に人気者。


そしてそんな彼女は、私の自慢の親友でもある。




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