はちみつ色の太陽
 


だって、もし本当にミドリの言う通り、この学校一人気者な日下部くんと、ミジンコみたいな私が付き合ってるだなんて、そんな噂が流れてしまっているのだとしたら。


っていうか、事実として日下部くんに私がお姫様抱っこされたということがあるし、それだけでも十分、日下部ファンの皆さんの気持ちを逆撫でしたに違いない。


日下部ファンの皆さんは、血の気が多いことで有名だ。


実際、当たって砕けろ精神で、肉食女子よろしく日下部くんに何度も何度も告白している女の子だっているらしい。


更に、その子達は日下部親衛隊なんて部隊を作って、抜け駆けしようとする子に馬鹿馬鹿しい制裁を加えているとかいないとか。


ゾ、ゾゾ〜~~っ。


私はたった今、ミィちゃんの心配をしたけれど、一番心配するべきなのはミィちゃんの猫質被害ではなかった。


このままだときっと、私は日下部ファンの皆さんに抹殺されるに違いない。


 
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