はちみつ色の太陽
「しかし……、噂通り過激派が多いわね、日下部ファンは」
溜め息混じりにそう言ったミドリの言葉に、私は再び苦笑いを零した。
もしかしたら、それでも今日はまだ、良い方なのかもしれない。
今日はまだ、実質的な被害と言えば上履きを隠されただけで、悪口はまぁ、廊下を歩く度に聞こえるけれど、それは聞き流せばいいだけだ。
……本当は、たまに、結構傷付くことも言われるけど。
だけど、やっぱり女の子たちからすれば、私があの日下部くんの彼女だなんて到底認められることではないだろう。
相手があの……学校一可愛いと噂の白坂さんとかなら、話は別かもしれないけど。
白坂さんが日下部くんの彼女になったら、あの子たちも仕方がないと諦めもついたかもしれない。
それなのに彼女になったのが平凡も平凡な私だから、余計に日下部ファンは怒ってるんだ。