はちみつ色の太陽





「ふ……ざけないでよ……」


「え?」


「ふざけるなって言ってるの!!この……上履きはね……っ!!この学校に入学した時にっ、私のお父さんが働いて稼いだお金で買ってくれた、大切な上履きなんだからっ!!
それを、こんな風にして……っ。こんなの、もう二度と履けないじゃない、どうしてくれるのっ!?」


「い……っ!?」



スパンッ!!と。

気が付いた時には身体が勝手に動いていて、私は履いていたスリッパで、親衛隊リーダーの頭を勢い良く引っ叩いていた。


まるで晴れ晴れとした朝のように気持ち良く、乾いた音が静かな廊下に響き渡って。


……っていうか、ごめんなさい。これでさっきトイレも行っちゃったけど、もう叩いた後だから、それは言わないでおく。



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