先読み少女の歴史を越えた恋の行方 
起きるともう、あたりは真っ暗だった。

何時間くらい寝たのか。

土方を見ると、まだ仕事をしていた。

よく働くやつだな。

わたしは、働いてないからご飯食べらんないや。

?「副長。夕餉をもって来ました」

土「おぉ、はいれ」

「失礼します」とそいつはいって入ってきた。

土「すまないな、斉藤」

それは、あの日私を捕まえた沖田とは、別のやつだった。

斎「いえ、ではこれで」

そういって、部屋からでていった。

一瞬私を見て。

こいつ、…………。凄い。

そう、思った。

あの一瞬で私を女だとみ抜きそして逃げるなと、目で言ってきた。

そうとうのやり手だと、おもった。

土「飯にしよう。」

「…………働かざるもの食うべからず。私は食べない。」

土「………お前変なところで真面目なんだな。いいんだよ、くって、俺一人で食っても楽しくない。」

「楽しくない?食事とは本来楽しむべきものなのか?」

土「当たり前だろ。楽しくなくて食事が取れるかよ。」

「楽しい食事なんて知らない。」

そういって一口ご飯を食べた。

美味しいし。ふざけんなよ。

土「ちょ!おまっ!泣くなよ!」

「泣いてなどいない。いないけど、こんなに美味しい物は生まれて初めてだ。」
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