先読み少女の歴史を越えた恋の行方 
ゴソッ。

足音。5人?

とりあえず起きよう。

「誰?」

?「…誰、と言うのはこちらの言い分なんですけどねぇ、ねぇ一君。」

?「…………」

?「無視かよ。」

?「ま、いいか。君、奇妙な格好だよね。
  なにその、着物。変なの。」

たしかに、変だけど、初対面でそこまで言わなくても。

?「お前、名前はなんという。」

「………なんで?」

?「お前は怪しい。聞くのは俺達の仕事だからだ。」

?「言わないのなら屯所まで、付いてきてもらうよー?」

「咲見……氷奈古。」

?「咲見……氷奈古?聞かない名前だね。
それと、㊛の名前みたい。言ってくれてありがとーけど「「けど、屯所には連れて行くけどねー」と貴方はおっしゃります」

私がどうだ?と言うふうにボサボサの頭から瞳を覗かして彼の瞳とぶつける。

彼は一瞬驚いた顔をして、そのあと、挑発的な笑みを浮かべ、

?「正解。じゃあ、大人しくついてこいよ」

と、よほど悔しかったのかドスの効いた声でいってきた。
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