もしも超能力が使えたら

これなら…。



私は一点を見つめ、イメージする。


だけど、さっきみたいに力が流れない。
イメージはできてる、だけど…なんかおかしい。


なぜ?




これじゃあ、動かないよ。



「どうしたの?」


悩む私に、美月は聞く。


「んーなんか、力が流れない。」

「流れる?」

「うん、普通なら私からなにか出てるように力がその物に加わるのに…できないみたいなの。」

「…超能力、できないの?もう、終わり?」


もう、終わり…。

美月の言葉に動揺して、ハッと思い出す。



ご利用は3回まで…。


じゃあ、これがもうできないの!?
右腕の内側を、服を捲りみると、


「Ø」という白い文字が点滅している。


そして、スーッと、きえた。



そんな…無料体験、終わっちゃった。

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