もしも超能力が使えたら
ふわっ、と一気に浮かんだチョーク。
「えっ!」
と、誰かが叫んだ。
集中、集中!
先生は、「1582年、本能寺の変」とかいている。
なら、私も…。
人差し指を軽くうごかして、なにもかかれていない右半分上にかいてゆく。
1582…年、本、能…寺の…変。
難し…!
やっと書き終わった。
よし、集中を、ぬこう。
ふっ、とちからを抜くと
カタッ─。
と、落ちたチョーク。
どうやら、折れちゃったみたい。
「8月2日…の15時…、寺で能…変?」
なぜか、怖がるみんなは解読しようとしていた。
なぜに!?普通に書いただけなのに。
これには、社会の先生もびっくりしていて、生徒同様に固まった。
「キャー!」
何テンポか遅い悲鳴が教室に響くとみんなまた騒ぎ出した。
そして、友達の元へみんな移動する。
ガタガタッ
バタんっ
机や椅子、悲鳴が散々になる。
あちゃ、やばい。