もしも超能力が使えたら
放課後
「ねぇ、天虹と話したい人たくさんいるみたいだよ?SNSで、南中の怪談ページにも、『出席番号一番、新田天虹』って書かれてる!」
美月は興奮気味に言う。
それは、すごい…。
「今日から、一日1回、新田天虹として働くよ。」
「本当に!?」
「うん、なにかいいのないかなあ?」
「じゃあ、いつも休み時間に来てくれてる人のために明日、お礼を言ったらどう?」
「お礼?」
「あらかじめ、ドアに紙を貼っといて。」
「ドア…」
「それで、ありがとう、って。」
「あー…、でも。んー。」
「やっぱ地味だよね。」
「え、違う!考えてくれて、ありがとう。
でも…他になんかお礼の仕方ないかな?」
「んー、そうだ。メールみてみる!」
「メール?」
「うん、詳しくみてなくて。
なんか他に方法あるかなって。」