もしも超能力が使えたら
次の日朝読書──。
先生は来てないし…また今日も、みんな本に集中してる。
よし、白いチョークを見つめて…イメージ。
そして、浮かばせる。
字を書く時は、指を動かしてイメージしてた。けど、もう慣れたみたいで頭でもできるようになった。
その御陰で、私は本をみている人だ。
絶対にバレない…。
よし、書こう。
「みんな、おはよう!」
カツカツ、と教室に響かせて書く。
「あっ!天虹だ!」
「天虹ちゃん!」
「おはよ!」
みんな次々に声をかけた。
「私のこと怖くない?」
と、書くと
「最初だけね!」
「すごく不思議だけど、怖くない!」
と、次々に言ってくれた。
このクラスメイトは結構軽い子が多いみたい。
「ねぇ、天虹ちゃんって何者なん?」
美沙子が聞いた。