氷のまなざしの向かう先
『ふーん?まぁいいわ。あの子が恋人作ろうとあたしには関係ないし』
「寛大だな」
『言っとくけど、玲のものになるとは限らないから』
「それはどうかな」
俺は「湯佐 真鶴」が欲しいと思った。手に入れるためならできることはなんでもする。
絶対に捕まえる。
『……か弱い小動物は追われると逃げるのよ』
「だが強者には敵わない。いずれ捕まることになる。
1度捕まえてしまえばこちらのものだ」
『例え捕まえられたとしてもまた逃げるかも』
「1度捕まえた獲物を逃がすほど俺は温くない。まぁ万が一そんなことがあったときは、」
―――次に捕まえたときに加減を忘れて食い殺すかもな