淡く儚い恋物語 Ⅰ ~君の隣で~
<澪side>
「………そんな……」
「……」
「ねぇ…本当なの?」
幼い頃の婚約相手
───────ゆうくん
それが……碓氷悠雅?
どうして…
こんなことって…
脳内整理が追いつかず混乱している私に彼はさらに驚くべきことを言ってきた
「……俺はお前を助けた時から知っていた」
うそ……
私を助けた日って
私が金髪男と居た日でしょう?
「なん…で」
「……」
私よりはるかに背の高い悠雅の顔を見上げると
鋭い瞳は強い光を放っていて思わずたじろぎそうになる
「…ねぇ、どうして知っていたの
私、あの時貴方に名前言ってないわ」
…だってすぐに意識を失ったんだから