淡く儚い恋物語 Ⅰ ~君の隣で~
「でももう夜遅いよ?送らないと澪ちゃんが危ない…」
「俺が送る」
……え
別に誰でもいいけど…
悠雅の言葉に少し嬉しく感じたのは気づかなかったことにしよう
「え〜!僕が送るぅー!
僕、澪ちゃんのお母さん役だから!」
やっぱり海は変だわ
普通男の子がお母さんみたいと言われて喜ぶかしら?
「……澪、来い」
「……うん」
連れていかれたのはやっぱりバイクで
また我慢しないといけないのか…という気持ちだった
悠雅がヘルメットを被り私が一歩近づくとフワッと浮く身体
「「あっ!!悠雅、ダメ(だ)!!!!」」
後ろで、海と相楽の焦った声が聞こえたけれど
「……なんだ?」
何事もなく私の身体は後部座席に下ろされる
「「あれ??」」