淡く儚い恋物語 Ⅰ ~君の隣で~


………え…?



聞きまちがえ?


「ねぇねぇ!澪ちゃん!
転校生の優香ちゃんすごく可愛いよ!!
まぁ僕は澪ちゃんの方が綺麗だとは思うけどさ」



優香…


優香?



窓の外に向けた視線を前に向けることが出来ない


だって目が合ったら私が遠ざけた意味が無くなると思うから




───────コツコツコツッ


近づいてくる足音



それが私の席の前で止まるのがはっきりとわかった



「あ…浅江?
どうしたんだ?お前の席は向こうだぞ?」




担任の焦った声も私達には聞こえない



「…え、え、澪ちゃん知り合い!?」






ゆっくりと視線を前に向けたときだった
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