淡く儚い恋物語 Ⅰ ~君の隣で~
Peace to expect[平和を望む]
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「んで?
いきなり来たと思ったら2人仲良くさぁ〜。
俺の知らないところでどーなってんだよ!」
うぁぁ
と頭を抱えて大げさにリアクションする奏さん
「最近澪ちゃんの帰りが遅いと思ったら…
まさか倉庫にいってたなんて」
「心配かけてごめんなさい」
下げていた頭を上げると、奏さんはキッと悠雅に鋭い目線を向け
「俺にも報告しろよっ!」
叫んだ。
「…まだ俺のもんじゃねぇ」
そう短く答える悠雅に奏さんは目を丸くさせ再び私に視線を戻す
「え、澪ちゃん悠雅の告白断ったの!?」
「……いや」
どうしてもこういう質問は気まずい
「奏、やめろ」
「ねぇねぇ澪ちゃん!どーゆうことだよ」
……
「断ってはいません…」
「ん?」
訳が分からないと首を傾ける奏さん
「まだ、保留という事…なので」
「……姫だ」
私の言葉と悠雅が補足した言葉でようやく理解したようで
「まぁ、澪ちゃんにその気はあるということなんだね」
すごく恥ずかしいことを言ってきた