淡く儚い恋物語 Ⅰ ~君の隣で~
酸素を取り込もうと口を薄く開けると、そこから生暖かいものが侵入してくる
立っていることが精一杯でついに足の力が抜けて崩れ落ちそうになったとき
ガシッ
悠雅の手が腰に回り、たくましい腕で身体が支えられた
「フッ
慣れてないな、お前」
目を細めて微笑する悠雅にカチンとくる
「……あなたが悪いのよ」
「慣れろ」
「……」
何もかも有無に関わらず決めてしまうところはこの男の凄いところなのかしら?