窓際の山河くんの隣は。
放課後、廊下で友達同士で楽しそうにはしゃげるなんて。
ああ1年生や2年生は楽そうで良いな、
なんて思いながら下級生を横目で見ていた。
「……私なんて、高校に入ってからずっと同じだよ」
そう独り言を呟いて、図書室に入った。
中を歩き回って空いている自習スペースを探していると、
中には受験を控えた3年生でいっぱいだった。
ちょっと、サキ達と教室で喋っていたから今日はいつもより遅めに着いてしまった。
そのせいかもしれない。
空いている席はどこを探してもなかった。
「はぁ……」
私は肩を落とし、仕方なく図書室を出た。