窓際の山河くんの隣は。
──────...
「……」
山河くんから全てを聞いた私は、涙を流していた。
「なんで、あんたが泣くの」
そう言って微笑みながら私の涙を手で拭った。
「俺、最低だよな。嫌いになっただろ。俺ってほんとにクズみたいな人間だよなあ。俺が母さんを殺したんだって、自分でも思う」
「山河くんっ……!」
私は、無意識に山河くんを抱きしめていた。
「笹本……?」
「そんなに自分を責めないで」
ギュッと抱きしめる力を込めて、私はそう言った。
「そんなこと言ったら、お母さんが悲しんじゃうよ……?」
「……」
山河くんが震えてるのがわかった。
きっと、彼も今泣いているのだ、そう思った。