貴方を想っていてもいいですか
「那優、ごめんな。ほんとごめん。
忘れてたわけじゃないんだ。ただ…」
先輩が言おうとした時、
「渚〜」
先輩を呼んでいるであろう女の人の声が先輩の後ろからした。
見ると小柄でとても可愛らしい綺麗な人だった。
あぁ、そうか。
先輩はこの人と一緒にいたんだ。
バカみたく先輩を待ち続けていた私はなんだったんだろ。
精一杯に笑って
「先輩、大丈夫ですよ。デート楽しんでください!
邪魔者の私は帰りますね笑」
「那優!」
先輩に呼ばれたけど私は走った。
走って走って…
先輩がいいかけた真実から逃げたんだ。