貴方を想っていてもいいですか
「…わかりました。」
「なぎ。聞いてくれるってよ。」
大和先輩がそう言うとドアの影から渚先輩が出てきた。
渚先輩は俯きながら申し訳なさそうにしていた。
「んじゃ、俺は帰るね!バイバイ」
大和先輩は優しく微笑み帰っていった。
「那優…。あの日はごめんな。
遅れたのは姉貴のせいなんだ。
あの日の朝、
姉貴がいきなり俺を呼び止めて
彼氏がどーのこーのっていい始めて
俺大事な用があるから行かなきゃなんねぇって言っても
全然解放してくれなくて
携帯は充電切れだし、連絡のしようがないし…
やっと行けるってなったら姉貴もついてくるし。
姉貴、すんげぇ自己中なんだよ。
…ってこんなのただの言い訳だよな。
ほんとにごめん。」