羨望
また恥ずかしくなって
そうと下を向くと
自分の膝が目に入った。
膝を擦りむいていた。
迷惑かけないように
しようと思っていたのにな。
悔しく、恥ずかしくて、
痛みはそんなにないのに
涙が溢れそうになった。
「里香ちゃん、大丈夫?
辛いなら少し休もう」
杏里と加藤くんに声をかけられ、
これ以上迷惑は掛けれらないと
絆創膏だけ貼ってそのまま歩く
と伝えるために涙を拭い、
顔を上げると同時に
泉くんが口を開いた。