ツレない彼の愛し方【番外編追加】
事務所に入り、それぞれの机に荷物を置く。
早瀬が飽きれ顔のまま、私を見ていた。
「あまり亮介をいじめるな。余計なことを言うなよ。せっかく、上手く行きそうなんだから」
「えっ?社長は彼女のことを知っていたの?」
「実際に見たのは初めてだ」
「最近、あの子、なんかおかしいなと思ってたのよね。美咲ちゃんにやたらとファッションにこととか聞いていたし...あっ!もしかして社長も相談を受けていたとか?」
「まぁな」
それがどうしたと言わんばかりの言い草。
「なんで教えてくれなかったの?」
「特に言うことでも無いだろ」
「気に食わない!社長にばっかり....」
私がプリプリ怒っていると「はぁ〜」とため息を付きながら、早瀬が右眉を上げて私の顔をじっと見ていた。