ツレない彼の愛し方【番外編追加】

夕方、由加里さんがお子さんをご両親に預けて会社へやって来た。
相変わらずキレイで165cmある身長は彼女を更に目立たせる。
永野さんが180cmちかくあるから、二人が並ぶと本当に素敵なご夫婦。
二人のお子さんを産んだとは思えないスタイルだもんな。


早々と仕事を切り上げて、18時には岡野が予約した居酒屋へ集合していた。


私と早瀬に挟まれるように朽木が座った。
正面には永野さんと岡野と美咲ちゃん。
永野サンの隣に、私の正面に来る形で由加里さんが座っていた。


「では社長、我が社初めての新入社員へ一言と乾杯をお願いします!」

人間、メリハリが大切と宴会の席では人が変わったように張り切る岡野。
普段はおっとりしているのに。


「お疲れ!乾杯」

と、味も素っ気も無い挨拶。岡野のテンションとは逆に挨拶と乾杯の境目がないような乾杯をした。
早瀬は感情表現が器用な方じゃないと思う。
朽木くんの入社を喜んでいることはわかってる。
堅苦しい挨拶は一時で、あとはただの飲み会。
美咲ちゃんは明日からの旅行に差し支えるからとお酒の量をセーブしている。


岡野は…ザルだ。
普段よりもずっと陽気でおしゃべりになるけど、嫌じゃない。


私は…すぐ寝てしまう。
お酒は好きだけど強い方じゃない。
普段の寝不足がたたって、最終的に寝てしまう。
今回だって。

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