ツレない彼の愛し方【番外編追加】
「あれ?響ちゃん?もう寝たの?」
座敷だからって油断して、最初の一時間で食べて呑んでしゃべったら由加里の横でコテっと倒れた。
「早瀬、響ちゃん、働かせ過ぎじゃない?休日だって出てるんでしょ?」
由加里は嫌みっぽく早瀬に言う。
「だから…新人を入れただろ!そろそろ響も岡野もキャパを越えて来たからな。二人とも頑張ってくれているお陰で業績もいい」
「朽木くん、仕事はどう?」
「はい、お陰様で。響さんの説明がわかりやすいので」
朽木は早瀬と逆隣の響が寝入ってる姿を見ながら返事をした。
「そうか。響も成長しているってことだな」
「社長、ボクも成長してますよ~」
と、いつの間にか早瀬の隣に来て岡野が早瀬に抱きつく。
「オイ、やめろ。お前は普段はおとなしいのに酔っぱらうと、鬱陶しいな」
「しゃちょ~。うっとうしいって…ひどいっすよ~」
と言いながらエヘラエヘラ笑って、早瀬から離れない。
普段は近寄りたがらないくせに、酒の席になると必ずくっついて来るアホなやつ。