ツレない彼の愛し方【番外編追加】


「社長…?」

と呟いた彼女。
目の前には車から降りて来た綾乃と隆之介さん。


この状況をどこか面白がってすぐに近寄って来た綾乃。


「修ちゃん、響さんと…どうして?」

俺と彼女を交互に見る仕草だってわざとらしい。


「綾乃、彼女に失礼だと思うんだけど。」

冷たく言い放つ。


「あっ、ごめんなさい」

と言葉では謝っている綾乃の口角は皮肉な形で上がっている。
言葉を無くして固まってる彼女を内心、面白がってるんだろう。
昔はこんなに捻くれた女じゃなかったのに。



「響、響!」


隆之介さんが当たり前のように彼女を呼び捨てにする。
それがどうしてか気に食わない。


「おい、おい!ひびき!!!」

何度か隆之介さんに呼ばれて我に返った彼女はあっさりと隆之介さんに連れ去られしまった。

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