ツレない彼の愛し方【番外編追加】

「お前の勘違いじゃないのか？修二くんと響にはそこまで接点がないじゃないか」



「修ちゃんを長い間、見てきた私が言うんだから間違いない…」

修二くんが響を好きなんて何を根拠に言い出すのかと思っていたけど、綾乃がそういうと否定できなくなる。


綾乃は…修二くんを愛している。
それは昔聞いた話だ。
でも二人には離れなければならない事情があると...一緒にいられないと。

その事情というのは俺は知らないし興味もなかった。
綾乃が話したければ話せばいいし、話したくないなら黙っていればいい。
そんな淋しさを埋めるように俺と身体を重ねていた。



「お前…、修二くんが響を気に入ってると思い込んで、俺と結婚するなんて言い出してるのか？」



「そうかもね」



「そんなの…ふざけるんじゃねぇよ」



「怒鳴らないでよ。いいじゃない、進藤さんには修ちゃんがいるんだし」



「はぁ？お前ね〜」



「私たちの婚約の記事も出てるんだし、このまま結婚しちゃおうよ」



「ふざけるな！修二くんとお前に何があったか知らないし、聞きたいとも思わない。けど、響を傷つける為に俺と結婚しようなんて考えは認めない」

俺ははらわたが煮えくりかえりそうなほどの怒りがこみ上げて来る。


「響を傷つけることはさせない」



「なら、私と結婚するしかないわよ」