ツレない彼の愛し方【番外編追加】


駐車場に車を停め、和泉さんがいる部屋へ直で向う。
病院の建物の裏から枕木が等間隔で並べられた小道を辿って行くとカフェのような優しい雰囲気を出した一軒家。
その小道を歩いている時だった...



「修ちゃん?」

突然、後ろから呼び止められる。
声の主はすぐにわかった。振り向くと綾乃が俺がココに来た理由を探す為に頭を巡らせているようだ。


「なんで修ちゃんが斉藤先生のところに?」

俺の様子がおかしいから付いて来たという。
そんな綾乃の行動がすでにオカしい。



「お前には関係ない。帰れ」

冷たく言い放つ。
勘のいい綾乃のことだ。
薄々気が付いているはず。
食い下がる綾乃につい大声を出してしまう。
怒鳴った瞬間に何かが落ちる音がした。



「進藤さん?」
「響ちゃん!」

最悪だった。
綾乃の顔色が変わる。
敵意を含んだ目が響ちゃんに向けられていた。





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