ツレない彼の愛し方【番外編追加】


どことも決めず、車を走らせた。
興奮状態だった綾乃は黙ったまま助手席の窓から景色を眺めてる。
こんな風にお前を壊してしまったのは俺だよな。
あの時、守りきれなかった『命』を今でもお前は悔やんでいるんだろ?



「綾乃...もう隆之介さんと響ちゃんを巻込むのはよそう...」


「....」


「お前が許せないのは俺だろ?」


「....」


「綾乃?」


「海に行きたい」


「わかった」


あの海だよな。
二人で最後に行った...
俺たちの赤ちゃんにお別れした、あの海に二人で行こう。







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