願いは叶う
ここにいてはいけない。
私の防衛本能が、私に訴えかけていた。
私は暗闇の中をヨロヨロと、手探りで歩き出した。
私は正直、恐ろしかった。
きっとこの暗闇の中に、私に危害を加えようとしている何者かが潜んでいるに違いなかった。
私が必死で暗闇を歩いてたそのとき、私の右手は何かにぶつかり、私はゾッとして右手を引っ込めた。
私が触ったヌルっとしたその物体は、おそらく人間であると、私は思った。
私が目を細め、じっと目の前にある何かを確かめようとしたとき、私は突然、言葉で言い表せないような激痛を背中に感じ、声も出せずにうずくまった。