願いは叶う
次の日も母の熱は引かず、私は母が心配だったが、私は母に家でゆっくり休んでいるように言って家を出た。


もう普通高校に進学するつもりがなかった私は、学校の授業をいつも上の空で聞いていた。


先生たちが私に教えてくれる英語や数学や化学は、私にとって必要なものとは思えなかった。


そんなことよりも、私が本当に教えてもらいたいことは、中学校を卒業した私が、どんな仕事をすればいいのかということ。


今の新聞配達や内職なんかより、もっとお金を稼げる仕事を私はちゃんとやっていけるのかということ。


十五歳の私を社会は優しく受け入れてくれるのかということ。
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