願いは叶う
何度読み返してみても、少しも光り輝くことのない私の未来のシナリオがそこにはあった。


そんな一生を過ごしたとして、私は後悔しないだろうか?


どんなつらい思いをしても、私は私の未来のシナリオを書き換えなければならないのではないだろうか?


私は、あのみじめで、貧しくて、かわいそうな寺田小夜子をそのままにしては置けなかった。


もしも彼女に、素敵な未来がなかったとしたら、彼女は不幸せになるために生まれたことになってしまうから……。
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