君が笑った日。
ソファに座って、
私を直視してくる。
「え、なに?」
蓮の顔が近い。
蓮はじっと私を見ながら
口を開いた。
「別に。お前さ、好きなやつとか
いねーの??」
「好きなやつ…??」
いない。初恋もまだだし。
「例えば、隼人とか?」
「隼人??なんで?」
隼人は幼なじみだけど
そういう目で見たことなんて
一度もない。
この先もずっとないと思う。
「ふーん。隼人がさ、お前のこと
好きだったらどうする?」
「どうもしないよ。
てか、そんな事有り得ないし」
隼人はきっと朱理が好き。
朱理の方が女の子らしいし
私より何倍も優しい。
素直で少し抜けてるけど。
「てかなんでそんなこと」
私が言いかけると
蓮は私の腕を掴んで
私にキスをした。