君が笑った日。



一瞬何が起きたのか
分からずに固まった。




でもすぐに初めて知った
柔らかい感触と蓮の匂いに
心臓が高鳴る。




なぜだか、すぐに振り払えなくて
しばらく重なった後、



蓮の顔が遠くなっていくのが見えた。




「え…」






その後の第一声がこれって
情けないけど



恋愛経験0もちろんキスも初めての
私にはどうすればいいかわからない



ただ蓮の目を揺れる瞳で
見つめるだけ。




そしたら蓮は優しく微笑んだ。




え…、な、なんで笑ってんの。



普通ここは笑うとこじゃないことくらい
私にだって分かる。



だから意味がわかんなくて
きょとんとしてた。




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