悪役系女子と王道な奴等
「はい、どうぞ百合ちゃん」
優しく、私が欲しかったもの-携帯-を差し出してくれたのはやっぱり純さん。
「ありがとうございます」
軽く頭を下げ、そのまま隣の中内を睨む
「どうしました?そんな目で見て。純もそんなことしなくていいから」
ムカつく。
中内は相変わらず、不貞不貞しい態度。
こいつの外面の紳士は偽物だと分かったのは付き合い初めてすぐのこと。
口調が砕けるのは仲間うちだけ。
まぁ私といるときもだけど。多分心底馬鹿にしてるからだと思う。
たまに嫌味混じりに敬語にしてくることろがウザい。
「別になんでもない」