8月の雪
雪が降らない町




僕はこの町に来て

君と出逢って



恋をした…



普通の人からすれば

《有りがちな恋愛》

なのかもしれない



でも、僕にとって

それは紛れも無く

初めて人を愛した瞬間だった…


君にこんなこと言ったら
間違いなく笑っちゃう内容


でも僕は、

それぐらい君が好きだったんだよ





例え、もう想いを伝える術は無くても…




















「ねぇ祐…聞いてるの!?」

「えっ!ごめん、今ボーッとしてた」


苦笑いをしながら、怒ってる彼女をなだめる。


「…じゃあっキスしてくれたら、許してあげる」


少し頬を染めながら、大きな瞳を上目使いにする彼女。

普通の恋人同士なら、
間違いなくここでキスをするだろうけど、


「そんなこと言って、また彼氏に絞められたらどうすんの、俺が…」

「別に祐とは遊びなんだから、大丈夫だよ?」


そう言って笑いながら、結局彼女は、
いつも通り自分からキスをしてくる。


まあ話しから察する通り、
俺達の関係は恋人じゃなくて、
二股してる彼女の浮気相手だ。




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