8月の雪


「何で、分かった!?」

「何年付き合ってんのよ…はぁ〜」


呆れたようにため息をつく栞。


「最近、何かおかしいと思ったから、こないだ遊んだ時、あんたの携帯見たのよ
そしたら、知らない名前の女で、埋めつくされてたから」

「またお前は〜」


今度は俺がため息をつく。


「…好きなの…っつか、好きなんでしょ、その子が」


何故か断定な栞の言い方が、
心臓を高鳴らせた。















一トクン…















「…うん、好きなんだ…」
















初めて言葉にした。



俺の中にある感情。









知らなかった…










こんなに君を好きになってるなんて…。















口にして初めて分かった、
キモチ。




心臓が飛び出てきそうなほど、激しく音を出しながらなっていた。




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