8月の雪




【拝啓 愛しき金井美紗様】




『突然、
別れようなんて言ってごめん。

でも俺にはこんな方法しか見つからなかったんだ。

自分が傷つかないためにも。

最初は美紗のためとか言って、
しょうがなく別れたんだ。

なんて思い込んでたけど、

祐と話しているうちに、

俺は逃げたんだ。

って、

実感した。

自分がこれ以上傷つきたくなかった。

だから、

美紗と別れて気持ちを抑えようとした。

でも、

やっぱりそんなこと出来なかった。

今日、
芙由ちゃんと話して改めて思った。



俺は美紗が好きなんだ。



って…思ったんだ。』






< 75 / 111 >

この作品をシェア

pagetop