8月の雪




話し方や笑い方


態度やしぐさ



どこか違う。



それがどこかなんて分からないけど、
違うんだ。




いつもなら真っ先に誘う昼食も、なぜか先に美紗を誘ってたし。


返されたハンカチを見て、嬉しそうな切なそうな顔をしていた。




もしかして?
は棗のほうかもしれない。























一…ナ ツ メ ハ ミ サ ガ ス キ
















ポトン、と小さく俺の心に落ちてきた。



それが一番自然で、
分かりやすい答え。




なんだか胸の奥が軽くなった気分だ。




一つの疑問が解けた瞬間。






「祐、行くぞ」


「おうっ」


棗の声に反応して、俺は二人の元に駆け寄った。




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