サイレント王子と秘密の恋。(修正済み)

「く、クラスメート」

着替えながらそう応えた。

嘘ではない。
ちょっと……特殊だけど

バタバタと制服に着替えると
慌てて外に出た。

「あ、あの、おはようございます!」

「あ、来た来た。遅いよ~咲良」

舞香は、怒ったように言ってきた。

「おはよう。咲良ちゃん」

金本君がそう言うと佐藤君達も挨拶してくれた。

「おはよう……ございます。
あの……どうして金本君達がここに?」

慌てていたから気づかなかったけど
そこには、睦月君の姿はなかった。

睦月君は……?

「あぁ、睦月に頼まれたんだよ。
もしかして学校に行きにくいかも知れないから
俺の代わりに迎えに行ってやってほしいってさ」

そう言って教えてくれる佐藤君。

睦月君が!?

た、確かに学校に行きにくい。
ずる休みをしようと思ったぐらいに……。

「ちなみにアイツは、今日熱を出して休み。
昨日LINEで伝えてきたんだよな」

篠田君がそう言って自分のスマホを見せてくれた。

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