サイレント王子と秘密の恋。(修正済み)
あ、そういえば
睦月君も金本君達が信じてくれれば、
それでいいって言っていたっけ……。
睦月君にとったら他の人の言葉より
金本君達の方が大切なのだろう。
私も……そんな強い人間になりたい。
私には、難しいのかも知れないけど……。
その後
チャイムが鳴り慌ててクラスに戻ると
あのTwitterの噂でもちきりだった。
こちらをジロッと睨み付けられ
陰口を言われるが
気にしないように努力した。
何とか授業を終わり私は、
金本君に教えてもらった住所に行ってみる。
えっと……電車から降りてしばらく歩いて行くと
一軒家が見えた。
確か……ここのはず?
表札を見てみると『藤崎』と書いてあった。
あっ!?ここだ……。
大きめの一軒家だった。
こ、この中に睦月君だけではなく
ご両親が居るのね!?
そう思うと何だか緊張して
ガタガタと震え出した。
(お、落ち着くのよ……私)
あくまでもお見舞いと授業の内容を写した
ノートを渡すのが目的なんだから
お見舞い品として美味しいと評判の
プリンを買ったけど
これで良かったのだろうか?
数が分からなかったから
無難に5個にしたけど買い過ぎ?
私の分も入れてるのかと思って
図々しいと思われたら……どうしよう。
何だかマイナスな事ばかり考えてしまう。
ダメダメ。と、とにかく
早くインターホンを押すのよ!!
震える手で押した。
睦月君が出ますように……。
『はい。どちら様でしょうか?』
インターホンに出たのは、若い声の女性だった。
お姉さんだろうか?