サイレント王子と秘密の恋。(修正済み)
「あ、あの……睦月君の同じクラスの
み、三浦しゃくらです!!」
あぁ、またもや緊張で噛んでしまった。
恥ずかしさで絶望的だった。
変な子だと思ったに違いない。
しかし
『まぁ咲良ちゃん!?
今開けるからちょっと待っていてね』
慌ててインターホンの電話を切られてしまった。
えぇっ!?
名前を呼ばれてしまった……。
しばらくするとドアを開けてもらえた。
「いらっしゃい。来ると聞いて待っていたわ。
睦月の母の藤崎涼花です」
にこやかに挨拶してくれた。
む、睦月のお母様!?
若く見えるけどいくつなのだろうか?
見た感じふわふわしていて
可愛らしい感じの人だった。
「あの……今日休みだと金本君から聞いて
これ……お見舞いのプリンと授業のノートです」
それが入った紙袋を差し出した。
「まぁ、わざわざありがとう。
お見舞い品なんてよかったのに
さぁ、中に入って?
睦月君も中で待っていたのよ」
中に入るように勧めてきた。
「えっ?は、はい。おじゃまします」
思わず返事してしまう。
本当に入ってもいいのだろうか?
それより何で私が来るって知っているの?
睦月君には、お大事にとだけしか伝えてないし
私が来るなんて分からないはず
すると睦月君のお母様が
「睦月くーん。咲良ちゃんが見えたわよ~」
睦月君の名前を呼んだ。