サイレント王子と秘密の恋。(修正済み)

ど、どうしよう!!

意識してしまうと緊張してきた。

と、とにかく何か話題をふって
それからスイーツを食べる。

必死にやるべき事を考えた。と言っても
コミュ障の私には、難易度の高い事だ。

何を話したらいいのだろうか?

チラッと睦月君を見ると
キッチンの方でお茶を淹れていた。

あっ!?

病人にお茶を淹れてもらってたらダメじゃない!!

「あ、あの……それ私がやります」

慌ててソファーから立ち上がり
キッチンに行こうとした。

しかし、慌て過ぎて
テーブルの角に足をぶつけてしまう。

「……つっ!!」

声に出せない痛さに踞る。

うぅ……どうしてこうなってしまうのだろう。
お見舞いに来たはずが相手に気を遣わしてしまった。

すると睦月君がこちらに来る。
私の前まで来るとしゃがみながら

「……大丈夫?」

そう聞いてくれた。

「……大丈夫です」

半分泣きそうな声で言った。

本当は、とても痛いけど……。

そうしたら睦月君は、
ソファーをポンポンと叩いてきた。

座れと言っているのだろうか?

私は、指示の通りにソファーに座る事にした。

するといきなり私の履いている
ソックスを脱がしにかかってきた。

えぇっ!?む、睦月君!!?

慌ててスカートの中が見えないように
手で隠した。

恥ずかしく思っている間に
あっという間に片方のソックスを
脱がされてしまった。

脱ぎ終わると睦月君は、

「……赤く腫れている」

ボソッとそう言ってきた。

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